ラプチャー・オブ・ザ・ディープ
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曲目リスト
1.マネー・トークス 2.ガールズ・ライク・ザット 3.ロング・マン 4.ラプチャー・オブ・ザ・ディープ 5.クリアリー・クワイト・アブサード 6.ドント・レット・ゴー 7.バック・トゥ・バック 8.キス・トゥモロウ・グッドバイ 9.ジャンクヤード・ブルース 10.ビフォア・タイム・ビギャン 11.シングズ・アイ・ネヴァー・セッド
レビュー
このCDについて ■2003年8月にリリースされた前作『Bananas』から約2年。その間、バンドは精力的なツアー活動を重ねていく。中南米、ヨーロッパ、北米、そしてアジア・・・。2004年3月には来日公演も実現し、東京、大阪、名古屋、金沢といった都市を回ったことも記憶に新しい。2004年11月にツアーを地元UKにて終了させ、この最新作『Rapture Of The Deep』の制作に取り掛かる。バンドのプロデューサーとして、今回も外部からマイケル・ブラッドフォードが迎えられ、LAのスタジオをベースにレコーディングは行われた。 ■前作制作前にはオリジナル・メンバーの一人であるジョン・ロードの脱退という、大きな転換点を向かえた。後任にはドン・エイリーが迎えられ、『Bananas』ではジョン・ロードの後を担うに十分な熱意のこもったプレイを聴かせてくれたが、今作は前作同様の布陣で作られた第2作と言うことになる。ドンもすっかりバンドに溶け込み、“パープル・サウンドの何たるや”を存分に聴かせてくれている。 ■バンドは10月末から11月頭まで、メキシコ、アルゼンチン、ブラジルを回る中南米ツアーを行い(前回もアルバム発表直後に中南米ツアーを行った)、この最新作を引っさげた“Rapture Of The Deep Tour 2006”は2006年1月17日ロンドンを皮切りにスタート。まずは約1ヵ月半のヨーロッパ・ツアーを実施する予定だ。また、2006年9−10月に掛けては、ウクライナ、ロシアと言った国々を回ることも発表されているが、会場などの詳細までは明らかにされていない。 ■ヨーロッパはEdel Records、アメリカはEagle Recordsを通じて11月6日リリースとなっているが、缶仕様の限定盤もリリースされる予定。
Talk about Rapture Of The Deep by Ian Gillan and Roger Glover ★アルバムについて ロジャー:俺たちはロック・バンドでこの『Rapture Of The Deep』はピュアなロック・アルバム、、だから最高なのさ。 ★タイトルについて イアン:このタイトルの意味を言うと、“Rapture−”というのはジャック・クストー(1910年生まれ、著名な海底探険家)のフレーズで、恍惚感を表す言葉なんだ。まるで、酔いに酔って、ドラッグで麻痺しているような感覚、ともとれる。池の側にこういう注意書きがあるだろ「危険;深い池です」って。これは何かを象徴するような言葉で、言うなれば“言葉の絵”ってやつなんだ。 ★収録曲“Junkyard Blues”について イアン:これは俺のフェイバリット・ソングの一つだ、子供の頃の記憶と言うか、懐かしく興味深い感じがする。俺たちは子供の頃からイギリスという国でブルースに触れてきた、どっぷりと言うわけでもないけどね。3コードで鳴らされるベーシカルな音楽と言うか。白人だって、女性についてブルースで表現できるのさ、例えば“Black Night”や“When A Blind Man Cries”といった曲のようにね。 ★ ロジャーのお気に入りの曲について ロジャー:うーん、“Junkyard Blues”、“Clearly Quite Absurd”、“Wrong Man”といったところかな。ライヴでプレイするには絶好の曲だよ。 ★ミュージック・メディアについて イアン:(日本盤には収録されていない)“MTV”という曲があって、クラシック・ロックばかりかけるラジオ・プログラムについての曲さ。何て言うか、退屈でさ・・・。あいつら、いまだに“Smoke On The Water”ばかり流しているじゃないか。 ロジャー:まあ、俺たちはシングル曲をピックアップするのに長けているわけじゃない。俺たちが曲を流すわけじゃないからね。それは大した事じゃないんだ、ライヴで強力な曲があれば、それでいいんだ。 ★収録曲“Money Talks”について イアン:この曲は、お金ってやつは、市民化のツールであると言う原則をベースにした曲だ。皆必ずお金を払わなければいけない。お金を稼ぐのは間違ったことじゃない。それは、 ★プロデューサー、マイケル・ブラッドフォードについて ロジャー:彼は、エンジニアで、ギタリストで・・・、シェフなんだ(笑) ★レコーディング・スタジオについて ロジャー:俺たちはこのアルバムをLAのスタジオで作ったんだ。小さい部屋で、週に6日間のペースで計5週間を掛けてね。まあ、完璧なプロセスではなかったけど! ★アルバム・カヴァーについて ロジャー:このカートゥーンを見てみると、2本の木と共に立つ男がいて、挑発的な意味合いを示している。“Rapture”と言うのはハッピーな言明なんだけれど、ハッピーであればあるほど、より危険を伴うってことさ。 ★前作『Bananas』について イアン:俺は前作も気に入っているよ。ドン・エイリーがジョン・ロードの代わりにバンドに加わって初めての作品で。でも今作のほうがスティーヴ・モーズのギターとドンのキーボードはバランスが取れていると思うんだ。
【バンド・バイオグラフィー】 70年代ロックの黄金時代に君臨し、インストゥルメンタル同士の激しいテクニックの応酬、5人のバンド編成など現在に至るハード・ロックの様式を形作ったモンスター・バンド、ディープ・パープルはリッチー・ブラックモア(Gu)、ジョン・ロード(Key)、イアン・ペイス(Ds)を中心に68年に結成された。 当時はアート・ロックといわれていたプログレッシブかつサイケデリックな路線でシングル「ハッシュ」のヒットなどを飛ばし、第1期メンバーのロッド・エヴァンス(Vo)、ニック・シンパー(Ba)の脱退を期にハード・ロック路線に転向、高音域でのシャウトが売りのヴォーカル、イアン・ギラン、スタジオ・ワークの知識を持つ理論派のベーシスト、ロジャー・グローヴァーが加入し、傑作『イン・ロック』を70年に発表した。この第2期グループは史上最強のラインナップと言われ、数多くの名曲を収録した『マシン・ヘッド』、武道館公演の模様を収めた『ライヴ・イン・ジャパン』と名作を続けて発表、スタジオでもライヴでも最高水準を誇ったグループではあったが、イアン・ギラン、ロジャー・グローヴァーが73年に音楽性の違いや人間関係が問題で脱退。 74年には新たにデヴィット・カヴァデール(Vo)と、グレン・ヒューズ(Ba,Vo)を加入させ、第3期と呼ばれるメンバーが揃う。新たに加入した二人とも強力なシンガーであることを生かし、更にブルージーな要素を取り入れた『紫の炎』を発表、やはり“名盤”と称される高い評価を得る。しかし再びリッチー・ブラックモアと新たなメンバーとの音楽性の違いが表面化、75年今度はリッチーが新グループ、レインボーの結成と共にバンドを離れた。 グループを支える中心メンバーを失ったディープ・パープルは後任にアメリカの新人ギタリスト、トミー・ボーリンを抜擢、そのファンキーで新鮮なプレイによってバンドは一時期息を吹き返したが、トミーのドラック中毒などが原因でバンドは一時解散に追い込まれ、デヴィットはホワイト・スネイクを結成、また各メンバーもソロ活動に入る。その一時解散状態からディープ・パープルは84年に第2期のメンバーで復活、『パーフェクト・ストレンジャーズ』という復活作を引っさげ、大々的な世界ツアーの成功で再び表舞台で復活するが、相変わらずヴォーカルのイアン・ギランの脱退→レインボーのヴォーカリストであったジョー・リン・ターナーの加入と脱退→イアン・ギラン再加入などお家騒動は尽きず、常にバンドの中心であったリッチーと残りのメンバーとの意見の対立が原因で90年代中盤に決別、元カンサスのギタリスト、スティーヴ・モーズが加入し、『パーペンディキュラー』を発表。バンドは再び活動を軌道に乗せていく。しかし、2002年にオリジナル・メンバーの一人ジョン・ロードも脱退し、後任にレインボーなどで活躍したドン・エイリーが参加することに。前作『バナナズ』発表以後の大規模なツアーも好評で、最近では2004年のジャパン・ツアー、そして2005年のSummersonic Festival 05に出演したことなどが記憶に新しい。
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